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富山の農業法人M&Aで経営と地域農業を引き継ぐ準備|農地・機械・人材・販路の実務
2026 7/22
コラム
2026年7月22日
富山 農業法人 M&A
目次

富山の農業法人M&Aで経営と地域農業を引き継ぐ準備|農地・機械・人材・販路の実務

富山の農業法人でM&Aや事業承継を検討する経営者向けに、農地の権利、農機・施設、人材、栽培技術、販路、企業価値、秘密保持、地域への説明を整理します。

主テーマ:富山 農業法人 M&A対象:譲渡企業様農地・機械・人材・販路
富山の水田を望む事務所で農業法人の事業承継を相談する経営者と専門家
この記事で確認できること
  1. 富山の農業法人でM&Aが事業承継の選択肢になる理由
  2. 会社名を出す前に秘密保持と情報開示の順序を決める
  3. 農地の権利関係と利用継続の条件を一筆ずつ整理する
  4. 農機・施設・在庫を台帳化し更新投資まで見通す
  5. 栽培技術と年間作業を属人化させず引き継ぐ
  6. 従業員・季節雇用・外部委託の体制を見える化する
  7. 販売先・ブランド・加工事業の収益を分けて把握する
  8. 財務資料と企業価値を平年の収益力から考える
  9. 候補先を価格だけでなく地域農業への姿勢で比較する
  10. 雪害・水害・獣害と収入変動への備えを引き継ぐ
  11. 基本合意・精査・最終契約で確認する事項
  12. 譲渡後100日と最初の一年で承継を安定させる
  13. 富山の農業法人M&Aを進めるための準備チェックリスト
先に押さえたい要点

農業法人のM&Aでは、価格だけでなく、農地の利用継続、農機・施設、人材、栽培技術、販売先、地域との関係を一体で確認します。会社名を広く出す前に資料を整え、農繁期と必要手続を踏まえて日程を組むことが大切です。

富山の農業法人でM&Aが事業承継の選択肢になる理由

富山県の農業は、豊かな水、まとまりのある水田、長年培われた栽培技術によって地域の食と景観を支えています。一方で、農業法人の経営者や中核人材の高齢化、後継者不足、資材価格の上昇、機械更新の負担が重なり、黒字であっても将来の体制を描きにくい会社があります。M&Aは単に株式や事業を移す取引ではなく、従業員、農作業の段取り、取引先、地域との関係を次の担い手へつなぐ方法の一つです。親族内承継や役員・従業員承継と比較し、会社ごとの事情に合う選択肢を検討します。

農業法人の価値は、決算書の利益だけでは表せません。圃場ごとの土質や水管理、天候に応じた作業判断、集落との調整、地主との信頼、農繁期に動ける人員、乾燥調製施設や農機の運用、品質を評価する販売先との関係が一体となって収益を生みます。譲渡企業様は、目に見える資産と、日々の仕事に埋もれた知識・関係性を分けて整理し、承継後の経営を具体的に想像できる資料へ整えることが大切です。

検討を始めるときは、希望価格より先に残したいものを言葉にします。従業員の雇用、作付けの継続、農地の利用、地域ブランド、直売所や取引先、社名、経営者の引継ぎ期間など、優先順位は会社ごとに異なります。地域の農地を守りたいのか、園芸や加工を伸ばしたいのか、若手が働き続けられる組織にしたいのかによって、適切な候補先も変わります。条件を早めに整理すると、価格だけに偏らない比較ができます。

相談したから必ず譲渡する必要はありません。早く準備すれば、数年かけて管理職を育て、契約を整え、農機の更新計画を見直す余地が生まれます。反対に、体調や資金繰りが厳しくなってから急ぐと、農繁期と交渉が重なり、選択肢が狭まりかねません。会社名を外部へ出す前に、家族株主の意向、希望時期、必要資料、秘密保持の方法を確認することが、落ち着いた承継の出発点です。

会社名を出す前に秘密保持と情報開示の順序を決める

富山の農業地域では、農業者、地主、集落、JA、資材会社、運送会社、行政、金融機関が近い関係にあります。検討情報が早く広がると、地主が農地の利用継続を不安に感じたり、従業員が離職を考えたり、取引先が出荷体制を心配したりするおそれがあります。初期段階では社名や正確な所在地、特徴的な品目・取引先を伏せ、地域、売上規模、作付面積の概略、従業員数、主要な事業、希望時期を会社名を伏せた概要資料(ノンネーム情報)にまとめます。

秘密保持契約では、情報の利用目的、閲覧できる人、グループ会社や専門家への共有、複製・保管、検討終了時の返却・削除、従業員・地主・取引先への無断接触の禁止を確認します。契約を結んだ後も、圃場一覧、地主名、顧客別単価、従業員の個人情報を一度に渡す必要はありません。候補先の適合性と交渉段階に応じて開示し、誰に何を渡したかを記録します。

初期資料では、圃場を地区別、販売先をA社・B社のように記号化できます。トップ面談後に農地の権利関係や主要契約の概要を示し、基本合意後の精査で原本と実際の運用を確認してもらう流れが考えられます。ただし、重要な課題を意図的に遅らせると信頼を損ねます。候補先の判断に影響する事項は、専門家と開示時期を相談し、事実に基づいて説明します。

社内で検討を知る人は必要最小限にし、資料の保存先、連絡手段、面談場所、紙資料の管理を決めます。秘密保持は問題を隠すためではなく、適切な時点に正確な説明をするための仕組みです。従業員、地主、取引先、地域への説明時期は一律ではありません。取引手法や許認可、農地の扱いを踏まえ、候補先と弁護士等の専門家を交えて計画してください。

農地の権利関係と利用継続の条件を一筆ずつ整理する

農業法人のM&Aでは、会社の株式を引き継ぐことと、農地を将来も同じ条件で利用できることを分けて確認します。圃場一覧には所在地、面積、地目、所有・賃借、契約当事者、期間、賃料、更新、地主、作付内容、用排水、進入路を記載します。法人ではなく経営者個人や家族が契約している農地、口頭の合意で利用している土地、登記と現況が異なる土地がないかも確認します。

圃場は面積の合計だけで評価できません。団地化の程度、事務所や格納庫からの距離、大型機械の進入、用水の時間、排水、畦畔管理、鳥獣害、積雪後の作業、周辺住宅への配慮によって効率が変わります。地図と圃場別の作業記録を結び付け、候補先が必要な人員・機械・移動時間を見積もれるようにします。収量が低い圃場も、理由と改善可能性を説明します。

農地の取得や賃借、農地所有適格法人の要件、農地中間管理事業、地域計画との関係などは、法人の構成、取引手法、対象農地によって判断が異なります。『株式譲渡なら何も変わらない』『事業譲渡でも契約名義を簡単に移せる』と決めつけてはいけません。予定する候補先と取引手法を示し、農業委員会、行政窓口、弁護士・行政書士等へ早期に確認します。

本記事は農地法その他の制度に関する一般情報であり、個別案件の許可、届出、権利移転の可否を保証するものではありません。制度や地域の運用は変わる可能性があります。契約書、法人の定款・株主構成、役員要件、営農計画、対象農地の状況を専門家と所管機関へ示し、必要な手続と日程を確認してください。交渉中も通常の更新や届出を止めないことが重要です。

権利関係

所有・賃借・個人契約を一筆ずつ整理します。

利用実態

水管理、進入、作業時間、地域との調整まで確認します。

農機・施設・在庫を台帳化し更新投資まで見通す

トラクター、田植機、コンバイン、乾燥機、籾摺り機、選別機、フォークリフト、軽トラックなどについて、メーカー、型式、取得年、稼働時間、所有・リース、帳簿価額、修理履歴、保険、保管場所を台帳にします。農機は帳簿価額が小さくても現場で十分に稼働する場合がある一方、収穫期の故障が大きな損失につながる機械もあります。整備担当者の感覚だけでなく、記録と現物を照合します。

乾燥調製施設、育苗ハウス、米穀倉庫、選果場、加工場、直売所は、所有者、敷地、建築・設備の状態、能力、電力、給排水、消防、修繕計画を確認します。経営者個人の土地や建物を会社が利用している場合は、譲渡後も利用するのか、賃貸借契約を結ぶのか、購入するのかを整理します。担保、境界、原状回復、共有設備の利用条件も候補先へ説明します。

種苗、肥料、農薬、燃料、資材、玄米・精米、加工品などの在庫は、数量、保管場所、取得価額、品質、使用期限、販売可能性を確認します。棚卸しの時点によって大きく変動するため、基準日と評価方法を決めます。補助事業で取得した機械・施設は、処分制限、承認、返還の可能性などを関係書類で確認し、自己判断せず行政と専門家へ相談します。

企業価値を高く見せるために必要な修繕を先送りしたり、反対に成約前に大規模投資を独断で行ったりするのは避けます。今後三年から五年の更新候補、概算費用、繁忙期への影響、代替手段を一覧にし、候補先と投資時期を協議します。譲渡企業様の強みは、農機の台数ではなく、圃場面積と作型に合った能力を安定して発揮できる運用体制にあります。

栽培技術と年間作業を属人化させず引き継ぐ

農業の技術は、栽培暦だけでは引き継げません。圃場ごとの播種・定植、施肥、防除、水管理、収穫、乾燥調製の判断を、天候、土壌、過去実績と結び付けて整理します。経営者やベテランが毎朝どの情報を見て作業を決めるのか、異常をどう見分けるのか、誰へ連絡するのかを記録します。写真、短い動画、作業日報、圃場地図を組み合わせると実務的です。

米作中心の法人でも、育苗、田植え、防除、草刈り、収穫、乾燥調製が同時期に集中します。年間作業表には、標準日程だけでなく、雨天時の順延、機械故障時の優先順位、委託先、応援人員、夜間作業の判断を入れます。候補先が別地域から管理者を派遣する場合、移動時間や地域固有の水管理を見落とさないよう、少なくとも一作を通じた引継ぎが必要か検討します。

品質管理では、品種別・圃場別の収量、等級、食味、クレーム、農薬使用記録、トレーサビリティを確認します。記録と実際の資材使用が一致するか、担当者以外でも追跡できるかを点検します。認証やブランド基準へ参加している場合は、名義、更新、審査、表示、使用許諾の扱いを確認し、承継後も同じ表示が使えると安易に断定しません。

ノウハウを文書化する目的は、熟練者を不要にすることではありません。判断の土台を共有し、若手が質問できる状態をつくることです。経営者が引継ぎ期間に残る場合は、担当業務、期間、勤務日、報酬、意思決定権を明確にします。新しい責任者を飛び越えて現場へ指示すると混乱するため、助言と決裁の境界を合意しておきます。

従業員・季節雇用・外部委託の体制を見える化する

従業員一覧には、雇用形態、勤続年数、担当、保有資格、給与、賞与、労働時間、休日、通勤、繁忙期の役割を整理します。農機操作、栽培管理、整備、乾燥調製、営業、経理を工程別に並べると、特定の人に集中する仕事が分かります。初期開示では個人が特定されない形にし、必要な段階で本人情報を扱います。家族従事者の役割と報酬も曖昧にしません。

季節雇用者、作業受託者、近隣農家の応援、外国人材を含め、繁忙期に必要な人数と確保方法を確認します。毎年の口約束だけで成り立つ体制は、承継後に再現できない可能性があります。連絡時期、作業内容、単価、交通・住居、安全教育を整理し、候補先が継続を希望する場合は、秘密保持に配慮しながら適切な時点で意向を確認します。

従業員への説明では、雇用、勤務地、給与、評価、作業方針、社名、管理者について、決まっていることと未決定のことを分けます。安心させようとして『何も変わりません』と言い切ると、後の小さな変更でも不信につながります。説明者、時期、想定質問、個別面談を準備し、農繁期の直前に不安を広げないよう案件日程を調整します。

労働時間、休憩、休日、時間外労働、労災、安全衛生、社会保険、外国人雇用には個別の確認が必要です。就業規則と実態に差がある場合や、未払賃金・長時間労働の懸念がある場合は、社会保険労務士、弁護士等へ相談し、事実と改善計画を整理します。本記事だけで法的な結論を出さず、通常業務と従業員の安全を守りながら対応してください。

販売先・ブランド・加工事業の収益を分けて把握する

販売先ごとに、品目、数量、単価、契約期間、規格、納品、支払条件、返品・クレームを整理します。JA出荷、卸売、実需者との直接契約、飲食店、ふるさと納税、EC、直売所では、必要な人員と経費が違います。売上高だけでなく、選別、包装、配送、販売手数料、広告、在庫ロスを含む粗利を確認し、どの販路が安定収益とブランド形成に寄与しているかを示します。

経営者個人の信用で続く取引は、担当者、商談時期、価格決定、品質条件、緊急時の連絡を文書化します。主要先には複数担当者で対応し、引継ぎ期間に同行訪問を行う計画を立てます。取引先への説明は、品質と供給が継続すること、窓口、請求、配送の変更を具体的に伝えます。候補先の方針が固まる前に、将来の条件を断定しないことも重要です。

地域名、農園名、商品名、ロゴ、ウェブサイト、SNS、写真、顧客名簿について、権利者と管理者を確認します。商標登録の有無だけでなく、地域団体の使用基準、パッケージ在庫、ドメイン、アカウント権限も整理します。ロゴや商品名が経営者個人名義の場合は、譲渡対象と利用条件を明確にします。個人情報を含む通販顧客データは、利用目的と移管方法を専門家へ確認します。

加工品や飲食・体験事業がある場合、製造場所、営業許可、表示、レシピ、委託先、原価、賞味期限、在庫、予約を農業生産と分けて確認します。相乗効果を期待していても、衛生管理や人員が伴わなければ拡大できません。食品表示、許認可、個人情報等の法的要件は事業内容で異なるため、行政、保健所、弁護士等の専門家へ個別に確認してください。

財務資料と企業価値を平年の収益力から考える

過去三期程度の決算書と直近の月次資料に加え、品目別・部門別の売上、収量、単価、変動費を用意します。天候、市況、作付転換で年度差が大きいため、単年度の利益をそのまま平年の収益力とは見なしません。補助金、共済金、農機売却益、一時的な高値販売、災害損失を区分し、通常の営農で得られる利益と必要な運転資金を説明します。

貸借対照表では、売掛金、在庫、農機、施設、土地、借入、リース、経営者との貸借、保証、担保を確認します。簿外の修繕、退職金、原状回復、補助事業の制約がないかも見ます。経営者個人の農地・建物・農機を会社が使う場合、その利用条件が承継後の収益にどう影響するかを整理します。会社と個人の取引は契約・支払実績と照合します。

企業価値は、収益力、純資産、類似取引など複数の観点で検討します。団地化された農地、安定した販売先、栽培技術、若手人材、整備された機械、加工・直販の力はプラス要素になり得ます。一方、経営者への依存、農機更新、特定販路への集中、農地契約の不明確さ、記録不足は慎重に見られます。一つの倍率や面積単価だけで価格を決めることはできません。

譲渡対価と経営者の手取額は同じではなく、株式譲渡、事業譲渡等で税務・会計・法務上の扱いが異なります。補助金、農地、個人資産、家族株主が絡むと論点が増えます。本記事は一般情報であり、個別の企業価値、税額、会計処理、契約条件を示すものではありません。税理士、公認会計士、弁護士等へ資料を示し、複数案を比較してください。

収益品目別売上、収量、単価、変動費、平年差
農地権利、面積、集積、契約、用排水、進入
事業基盤人材、栽培技術、販売先、地域との関係
設備農機、施設、稼働、修繕、更新計画
確認事項補助事業、許認可、保証、必要投資

候補先を価格だけでなく地域農業への姿勢で比較する

候補先には、近隣の農業法人、食品・流通会社、地域企業、農業参入を目指す会社などが考えられます。同業なら作業や機械を補完しやすい一方、繁忙期が重なることがあります。異業種なら販売力や資本力を期待できますが、農地制度、季節変動、地域調整への理解が必要です。知名度や規模だけでなく、富山の現場を誰が運営し、何年かけて人材を育てるのかを確認します。

比較表には、譲渡対価、支払方法、従業員の雇用、勤務地、農地利用、品目、設備投資、販売先、ブランド、地域との関係、経営者の引継ぎ、個人保証の解除、資金調達の確度を並べます。高い価格でも、農地や施設の前提が不明確であれば実行できません。反対に価格以外の条件が希望に合う候補先もあります。優先順位に照らして総合判断します。

トップ面談では、M&Aの目的、意思決定者、現場責任者、農業経験、資金、人材計画、農繁期の応援、地域への説明、過去の事業承継を聞きます。『相乗効果がある』という抽象的な言葉ではなく、どの販路、機械、人材、品目をどう組み合わせるのかを具体化します。譲渡企業様も、更新投資、属人業務、契約上の課題を率直に伝えます。

候補先探索は数を増やせばよいわけではありません。作付品目、面積、地区、販売先から会社が推測される場合があります。会社名を伏せた概要資料(ノンネーム情報)を配布する前に、候補先ごとの適合理由、接触経路、競合関係、開示範囲を確認します。富山・北陸の地域事情と農業を理解する支援者と、秘密を守りながら実行力のある相手へ絞ることが重要です。

雪害・水害・獣害と収入変動への備えを引き継ぐ

農業法人の収益は、天候、病害虫、市況、資材価格の影響を受けます。過去の収量減、品質低下、施設被害、出荷停止について、発生年、原因、影響額、保険・共済、復旧期間、再発防止を整理します。一度も大きな被害がなかったことだけで安全とは判断できません。平年値と変動幅を示し、候補先が必要な運転資金と予備費を見積もれるようにします。

富山では、冬の積雪や湿った雪によるハウス・格納庫への負荷、融雪期の水管理、短時間の強い雨による冠水、夏の高温などを想定します。除雪の優先順位、農機の保管、停電時の対応、用排水路の見回り、緊急連絡先を確認します。地域の共同作業や自主的な取り決めがある場合は、契約書にないからと省略せず、年間予定と担当を引き継ぎます。

中山間地や圃場の位置によっては、イノシシ、シカ、サル、鳥類等による被害への対応も必要です。柵、追い払い、見回り、地域組織との連携、補修費、被害記録を整理します。対策設備が補助事業に関係する場合は、所有者と処分条件を確認します。候補先が遠隔で管理する計画なら、異常を早く発見できる人員と連絡体制が現実的かを検討します。

保険・共済については、対象、補償額、免責、契約者、保険料、事故歴、更新時期を一覧にします。M&Aに伴う名義や支配関係の変更が契約へ影響する可能性も確認します。補償の適否や税務・会計処理は個別事情で異なるため、保険会社、税理士、公認会計士、弁護士等へ相談してください。リスクを過小評価せず、平常時から対応できる体制そのものを承継価値として伝えます。

基本合意・精査・最終契約で確認する事項

基本合意では、取引手法、対象範囲、概算価格、価格調整、独占交渉、精査、予定日、秘密保持を整理します。農地、主要契約、補助事業、許認可、個人所有資産の確認を前提条件とするかも検討します。法的拘束力を持つ条項と持たない条項を分け、理解が曖昧なまま署名しません。作付けや収穫の時期を踏まえ、現場に無理のない日程を設定します。

デューデリジェンスでは、財務、税務、法務、労務、事業、農地、設備、環境、安全、情報管理を確認します。質問には資料と事実に基づいて回答し、不明なことは確認中と伝えます。課題が見つかったときは隠したり書類を作り替えたりせず、影響、原因、改善策、契約上の対応を専門家と検討します。現地確認では農作業を妨げず、安全と秘密保持に配慮します。

最終契約では、譲渡対価、決済、前提条件、表明保証、補償、誓約、競業、従業員、農機・施設、契約、農地、ブランド、個人保証、引継ぎを定めます。契約文言は案件ごとに意味が異なります。一般的なひな形をそのまま使わず、弁護士へ確認してください。税務・会計は税理士、公認会計士等、農地・許認可は所管機関と専門家へ個別に確認します。

成約に近づくほど通常の営農を守ることが大切です。必要な防除や修繕を止める、資材購入を不自然に抑える、従業員への連絡を遅らせると、品質と会社価値に影響します。通常運営から外れる投資や契約は候補先と共有し、決裁方法を決めます。M&Aの交渉と作業指示の窓口を分け、現場が目の前の作物に集中できる環境を保ちます。

譲渡後100日と最初の一年で承継を安定させる

譲渡直後は、播種、定植、防除、収穫、出荷など、その時期に止められない作業を最優先にします。圃場別の作業予定、担当者、機械、資材、委託先、販売先を一覧にし、毎日の確認時間を決めます。口座、請求、メール、システム、制服、社名を一度に変更すると混乱するため、農繁期を避けて段階的に移行します。

最初の100日間は、日次で作業・天候・品質・事故、週次で人員・機械・資材・出荷、月次で収益・資金・契約・手続を確認します。会議を増やし過ぎず、現場で使っていた帳票を尊重しながら必要な数字をそろえます。候補先の管理方法を直ちに押し付けるのではなく、既存方法の理由を理解し、二重入力を減らす順序で改善します。

地主、集落、取引先、JA、行政への挨拶では、営農を続ける方針、担当窓口、変わる点・変わらない点を誠実に説明します。地域の慣行や水管理は、契約書だけでは分かりません。譲渡企業様の経営者や現場責任者が橋渡しをし、新しい責任者が直接関係を築く時間を設けます。説明先と時期は、秘密保持と必要手続を踏まえて個別に決めます。

最初の一年は、一作を通じて計画と実績を比較します。収量や利益だけでなく、従業員の定着、事故、品質、地主・取引先からの声、機械停止、残業を確認します。経営者の引継ぎ終了時には、未解決事項、連絡先、翌年の準備を文書で共有します。承継の成功は契約締結ではなく、地域で営農が続き、従業員と取引先が将来を描ける状態によって判断されます。

富山の農業法人M&Aを進めるための準備チェックリスト

最初に、希望を時期、価格、従業員、農地、品目、販路、社名、地域、引継ぎ期間に分けて書き出します。次に、決算書、月次試算表、圃場一覧、農地契約、作付・収量実績、販売先別実績、農機・施設台帳、従業員一覧、補助事業書類、許認可・認証、事故・クレーム記録を集めます。資料がない項目は、担当者への聞き取りから始めます。

農地は権利と利用実態、機械は稼働と更新、施設は所有と修繕、栽培は属人性、販売は粗利と契約、人材は繁忙期対応、財務は平年収益と運転資金を確認します。すべてを完璧にしてから相談する必要はありません。分からない点を一覧にし、事業継続への影響が大きい項目から所管機関と専門家へ確認します。

相談先を選ぶ際は、秘密保持、富山・北陸と農業への理解、候補先の探し方、費用、契約期間、農地・法務・税務の専門家との連携、譲渡後支援を確認します。高い価格や短期間の成約を断定する説明より、資料を見ながら強みと課題を整理し、実行条件を確認する姿勢が重要です。複数の承継方法を比較できる段階で相談してください。

富山M&A総合センターでは、まだ譲渡を決めていない段階から希望条件と準備資料を整理できます。まずは譲渡企業様向けページをご覧ください。対応分野は対象業種ページ、候補先側の考え方は買い手企業向けページ、個別相談は譲渡企業様の相談フォームで確認できます。

富山の農業法人M&Aでよくある質問

農業法人の株式を譲渡すれば農地もそのまま利用できますか。

法人の要件、役員・株主構成、契約、取引手法、地域計画等によって確認事項が異なります。農業委員会、行政窓口、弁護士・行政書士等へ個別に確認してください。

会社名を出さずに候補先を探せますか。

初期段階では社名や正確な所在地を伏せた会社名を伏せた概要資料(ノンネーム情報)で関心を確認できます。圃場や取引先の詳細は秘密保持契約後も段階的に開示します。

補助金で取得した農機や施設は譲渡できますか。

補助事業ごとに処分制限や承認、返還等の条件が異なります。交付要綱と関係書類を確認し、所管機関と専門家へ事前に相談してください。

農業法人の企業価値は作付面積で決まりますか。

面積だけでは決まりません。平年の収益力、農地の集積、機械・施設、人材、技術、販路、必要投資、契約上のリスク等を総合して検討します。

地主や地域にはいつ説明すればよいですか。

農地契約、交渉段階、必要手続、候補先の方針によって異なります。無断接触を避け、説明者・内容・順序を所管機関や専門家と計画します。

経営者は譲渡後も残る必要がありますか。

必須とは限りませんが、栽培技術、地主・取引先との関係を引き継ぐため一定期間の関与が有効な場合があります。役割、期間、権限、報酬を契約で明確にします。

相談したら必ず譲渡しなければなりませんか。

その必要はありません。親族内承継、役員・従業員承継、第三者承継を比較し、準備を進めたうえで実行しない判断も可能です。

地域農業をつなぐ承継を、社名を出す前から相談

まだ譲渡を決めていない段階でも、農地・機械・人材・販路の整理と候補先探索の考え方を確認できます。

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運営会社株式会社M&A Do

〒107-0061 東京都港区北青山一丁目3番1号
アールキューブ青山3階

法人番号 8010001217238

電話相談 03-4560-0084 受付時間 10:00〜17:00

※0円は株式会社M&A Doが譲渡企業様から受領するM&A仲介・支援手数料を指します。譲受企業様から所定の手数料を受領し、弁護士・税理士等への依頼費用や実費は、事前にご説明し、別途ご負担いただく場合があります。

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