富山の人材派遣・人材紹介業M&Aで事業を引き継ぐ実務|許可・人材・取引先を守る準備
富山の人材派遣・人材紹介会社でM&Aや事業承継を検討する経営者向けに、許可、人材、取引先、労務、個人情報、企業価値、秘密保持を実務目線で整理します。
人材会社のM&Aでは、価格だけでなく、許可、派遣スタッフ、取引先、労務、個人情報、システムを一体で確認します。会社名を広く出す前に資料を整え、雇用と給与を止めない日程を組むことが大切です。
富山の人材派遣・人材紹介業でM&Aを考える背景
富山県の人材派遣・人材紹介会社は、製造業、物流、建設、医療・介護、事務、販売など、地域企業の採用と現場運営を支えています。企業ごとの仕事を理解し、通勤圏や勤務時間に合う人材を探し、就業後もきめ細かく支援してきた関係は、求人情報だけでは再現できない経営資源です。一方で、経営者の高齢化、後継者不足、採用競争、法改正対応、担当者への業務集中が重なり、需要があっても将来の体制を描きにくい会社があります。M&Aは、雇用と取引関係を次の運営者へつなぐ選択肢の一つです。
人材会社の価値は、登録者数や売上高だけでは決まりません。現在稼働している派遣スタッフ、継続性のある取引先、適正な労務管理、求人媒体に頼り切らない募集力、担当者の定着、教育、苦情対応、個人情報管理が一体となって事業を支えます。譲渡企業様は、数字に表れる収益と、地域で積み上げた信用や運用力を分けて整理し、候補先が承継後の姿を具体的に検討できる状態を目指します。
検討の入口では、希望価格より先に守りたい条件を確認します。派遣スタッフと内勤従業員の雇用、勤務地、賃金、取引先へのサービス、営業拠点、社名、経営者の引継ぎ期間など、優先順位は会社ごとに異なります。絶対に守りたい条件と協議できる条件を家族株主や役員とも共有しておくと、候補先を価格だけで比較せずに済みます。
早めの相談は、直ちに会社を譲渡する決断ではありません。数年かけて契約書を整え、担当者依存を減らし、許可更新を見据え、スタッフ台帳や勤怠を改善する時間が持てます。体調悪化や許可更新の直前に急ぐと、通常業務と交渉の両立が難しくなります。親族内承継、役員・従業員承継、第三者承継を比較し、地域の雇用を継続できる方法を考えることが出発点です。
社名を出す前に秘密保持と情報開示を設計する
富山・北陸では、企業、金融機関、士業、人材会社の担当者同士が近い関係にあります。検討情報が早く広がると、派遣スタッフが雇用を心配し、取引先が人員供給の継続に不安を感じ、競合会社が採用や営業を強めるおそれがあります。初期段階では社名、正確な所在地、特徴的な取引先を伏せ、地域、売上規模、職種構成、稼働人数、許可の種類、拠点数を会社名を伏せた概要資料(ノンネーム情報)にまとめます。
秘密保持契約では、情報の利用目的、閲覧できる人、グループ会社や外部専門家への共有、複製と保管、検討終了時の返却・削除、従業員・派遣スタッフ・取引先への無断接触禁止を確認します。契約後も個人別の給与、氏名、連絡先、取引単価を一度に渡す必要はありません。候補先の適合性と交渉段階に応じて開示範囲を広げ、誰に何を渡したかを記録します。
初期資料では取引先をA工場、B物流会社のように記号化し、業種、地域、契約期間、稼働人数、売上構成を示せます。トップ面談後に人員構成、契約更新、募集経路、労務管理の概要を説明し、基本合意後の精査で原本と運用を照合する流れが考えられます。ただし、重大な労務問題、行政処分、契約終了予定など、判断に影響する事実を意図的に遅らせると信頼を損ねます。
社内で検討を知る人は必要最小限にし、専用の保存先、連絡手段、面談場所、紙資料の管理方法を決めます。登録者データを案件資料へ安易に複製せず、集計や匿名化で目的を満たせないかを検討します。秘密保持は課題を隠すためではなく、適切な相手へ適切な時点で正確に説明するための仕組みです。開示方法は弁護士等の専門家と確認してください。
派遣・紹介の許可と届出を取引手法ごとに確認する
労働者派遣事業と有料職業紹介事業は、それぞれ許可、更新、変更届、事業報告などの管理が欠かせません。株式譲渡、事業譲渡、合併などの取引手法によって、法人の同一性、許可の扱い、必要な申請や届出、手続に要する期間が異なります。『会社を引き継げば許可も自動的に使える』『拠点だけ譲ればすぐ営業できる』と自己判断せず、具体的な取引手法と予定日を示して所管窓口へ相談します。
許可台帳には、許可番号、有効期間、事業所、責任者、更新時期、事業報告の提出状況、原本保管場所を記載します。派遣元責任者や職業紹介責任者の選任、講習、事業所設備、財産的基礎など、継続して満たすべき要件も確認します。候補先側の人員配置や拠点計画が要件を満たせるかを早期に検討し、成約後の空白期間を防ぎます。
定款、登記、事業所名称、所在地、役員、責任者に変更がある場合、どの届出をいつ行うかを一覧にします。申請に必要な期間が成約予定日より長ければ、取引日程や移行方法の見直しが必要です。行政への相談内容は日時、窓口、質問、回答を記録し、重要な判断を口頭確認だけで確定しないようにします。
本記事は職業安定法、労働者派遣法その他の制度に関する一般情報であり、個別案件で許可が継続することを保証するものではありません。制度や運用は変更されることがあり、会社と取引手法によって結論が異なります。富山労働局等の所管窓口、弁護士、社会保険労務士、行政書士その他の専門家へ資料を示し、必要手続と日程を必ず確認してください。
収益の確認
売上だけでなく、粗利、稼働、必要人員まで確認します。
持続性の確認
取引先の分散、採用力、定着を事実に基づいて見ます。
派遣スタッフと内勤従業員の雇用を見える化する
人員一覧には、雇用区分、職種、勤務先地域、勤続期間、契約期間、勤務時間、賃金、手当、社会保険、有給休暇、教育訓練、担当者を整理します。初期開示では個人が特定されない形にし、必要な段階で本人情報を扱います。登録だけで長期間稼働していない人と、現在就業中の人を分け、稼働人数の定義を候補先と合わせます。
派遣スタッフについては、雇用契約、就業条件明示、派遣先、業務内容、派遣期間、抵触日、待遇決定方式、交通費、時間外労働、苦情窓口を確認します。帳簿上の人数が合っていても、契約更新の時期が集中していれば離職や売上変動の可能性があります。月別の入退社、契約更新率、欠勤、就業終了理由を整理すると、承継後の人員計画を具体化できます。
内勤従業員では、営業、採用、面談、契約、勤怠確認、給与計算、請求、苦情対応、教育を誰が担うかを可視化します。経営者や一人の担当者に取引先との関係やスタッフ相談が集中している場合、引継ぎ期間を十分に取り、連絡履歴、判断基準、繁忙時の対応を手順にします。役職名だけでなく、実際に担っている仕事を確認することが重要です。
勤怠記録、給与台帳、雇用契約、派遣契約、請求データを照合し、残業、休憩、休日、年次有給休暇、最低賃金、同一労働同一賃金への対応などを点検します。懸念があれば、事実、対象期間、影響、改善状況を整理し、社会保険労務士や弁護士へ相談します。問題を隠すより、把握して改善できる体制を示す方が承継の信頼につながります。
派遣先・求人企業との契約と関係を確認する
取引先一覧には、業種、地域、取引開始時期、契約種類、稼働人数、売上、粗利、請求・入金条件、更新時期、担当者を整理します。上位取引先への集中度を確認し、一社の契約終了が売上と雇用へ与える影響を試算します。富山では製造業や物流など特定業種への比重が高い会社もあるため、景気だけでなく生産計画、季節性、交替勤務の変化を説明できるようにします。
契約書では、派遣業務の内容、責任者、派遣期間、料金、時間外・休日単価、交通費、安全衛生、苦情対応、個人情報、再委託、秘密保持、更新・解約、支配権変更に関する条項を確認します。長年の口頭合意や古い書式が残る場合は、実際の運用との差を記録します。M&Aを理由に自動解約や事前承諾が必要になる契約がないかも確認します。
取引先との関係が経営者個人に依存している場合、担当者同行、定例訪問、連絡記録、採用課題の共有を通じて組織的な関係へ移します。ただし、成約前に候補先を無断で同行させると情報が広がる可能性があります。案件の確度、契約上の通知義務、取引先への影響を踏まえ、説明時期と参加者を慎重に決めます。
取引先を売上だけで評価せず、支払の確実性、現場の安全管理、定着率、求人充足の難易度、担当者負担も確認します。高い売上でも、頻繁な欠員補充や苦情対応が必要で粗利が残らない案件があります。候補先へ良い面だけを伝えず、募集費、教育費、担当者工数を含めた実態を示すことで、承継後の無理な人員配置を防げます。
派遣料金・賃金・粗利を平常時の収益力から読む
人材派遣業の収益を見るときは、派遣料金と賃金の差だけで粗利を判断しません。法定福利費、有給休暇、交通費、教育訓練、採用広告、健康診断、制服、担当者人件費、欠勤時の代替対応などを含めて案件別の採算を確認します。月別の稼働時間と人数を並べ、休日、工場停止、繁忙期、契約更新の影響を説明します。
派遣料金の改定実績、最低賃金や賃金相場の上昇、社会保険料、募集単価の変化を確認します。賃金だけが上がり、派遣料金へ適切に反映できていない案件は、表面上の売上が維持されても利益が縮小します。取引先ごとに料金交渉の時期、根拠、合意方法を整理し、承継後も継続できる価格設定かを見ます。
職業紹介業では、求人企業、職種、紹介手数料率、返戻金制度、入社後の早期退職、入金時期、求職者獲得費を確認します。売上計上と入金、返金リスクの時期がずれるため、直近の売上だけでなく、決定者の定着と返戻実績を追います。特定の営業担当や求人媒体に成約が集中している場合は、その再現性を慎重に評価します。
企業価値の検討では、一時的な大型案件、経営者個人の過大・過少な報酬、関連当事者取引、臨時採用費などを区分し、平常時の収益力を考えます。調整は数字を良く見せるためではなく、候補先が承継後に再現できる利益を確かめるために行います。前提と根拠を資料に残し、複数年度の実績と整合させます。
募集力・登録者・採用経路の再現性を整理する
登録者数は多ければよいわけではありません。直近の応募数、面談数、採用数、就業開始数、定着率を職種と地域別に整理し、登録時期が古く連絡が取れない人を区分します。求人媒体、自社サイト、紹介、ハローワーク、学校、地域ネットワークなど、どの経路から実際の就業につながったかを確認します。
媒体別に掲載費、応募単価、面談率、採用率、就業率、定着を追うと、広告費を増やせば人が集まるのか、担当者の面談力が強みなのかが見えます。特定媒体のアカウントや原稿作成が経営者個人に紐づいている場合は、契約者、管理者、ログイン方法を会社管理へ移し、退職者のアクセスを残さないようにします。
富山では勤務地への交通手段、冬季の通勤、交替勤務、駐車場、公共交通の時間が就業継続へ影響します。求人票の条件だけでなく、実際の通勤圏、送迎、勤務開始時刻、降雪時の対応、近隣地域との賃金差を説明します。地域事情を理解せず広域採用だけを進めると、応募があっても定着しません。
候補先の採用基盤と組み合わせる際は、既存の強みを消さないことが大切です。全国媒体や大規模な採用センターが役立つ場合もありますが、地域担当者が仕事内容を説明し、就業初日に同行し、困りごとへ早く対応する仕組みが定着を支えています。どの業務を共通化し、どの地域対応を残すかを承継計画で明確にします。
個人情報とシステムを安全に引き継ぐ
履歴書、職務経歴、連絡先、本人確認資料、給与口座、マイナンバー、健康情報、評価記録など、人材会社は機微性の高い情報を多く扱います。M&Aの初期検討で個人単位のデータを候補先へ渡す必要性は通常限定的です。まず人数、職種、地域、稼働状況を集計し、詳細確認が必要な段階でも閲覧範囲、持ち出し、複製、保存期間を定めます。
システム一覧には、登録者管理、求人管理、契約、勤怠、給与、請求、会計、メール、クラウド保存の製品名、契約者、利用者、端末、保守、更新、解約・移管条件を記載します。経営者個人のメールやクラウドで会社データを管理している場合は、会社管理へ移す計画を立てます。共有IDや退職者アカウントも点検します。
データ移行では、何年分をどの形式で移すか、旧システムをいつまで参照できるか、重複・文字化け・欠落をどう検証するかを決めます。テストデータで検索、契約作成、勤怠取込、給与計算、請求を確認し、移行前後の件数と金額を照合します。給与日や請求締日に大規模な切替を重ねない日程も重要です。
個人情報の承継、利用目的の通知、本人同意の要否、委託先との契約は、取引手法とデータ内容によって個別判断が必要です。本記事は一般情報であり、具体的な適法性を示すものではありません。個人情報保護法、職業安定法、派遣法、契約内容を踏まえ、弁護士、社会保険労務士、システム会社等へ確認してください。
法令順守・苦情・安全衛生の運用を点検する
精査では、許可証や規程があるかだけでなく、日々の運用と一致しているかを確認します。派遣元管理台帳、派遣先からの通知、就業条件明示、待遇情報、教育訓練、キャリア相談、マージン率等の情報提供、事業報告などを一覧にし、作成者と確認者を明確にします。古い様式が混在していれば、適用時期と不足を整理します。
苦情や相談は、内容、受付日、対応者、派遣先との協議、結果、再発防止を記録します。ハラスメント、契約と異なる業務、残業、休憩、安全設備、通勤、賃金など、相談の背景は多様です。件数が少ないことだけを良い指標とせず、相談しやすい窓口が機能し、重大な兆候を早期に把握できているかを見ます。
製造・物流・建設関連の派遣では、安全衛生と業務範囲の確認が特に重要です。現場見学、危険有害業務、保護具、教育、健康診断、労災発生時の連絡、再発防止を確認します。契約上の職種と実際の作業が異なる場合、担当者が放置せず、派遣先と是正できる体制が必要です。
行政指導、是正勧告、労働紛争、労災、重大苦情、情報事故がある場合は、事実、対象、現在の対応、再発防止を整理して候補先へ説明します。記録があること自体より、隠されていたり改善が止まっていたりすることが大きな問題です。法的な評価や開示範囲は、弁護士や社会保険労務士等へ確認してください。
財務・運転資金・企業価値を総合的に考える
過去三期程度の決算書、直近試算表、資金繰り表に加え、取引先別・職種別の売上、粗利、稼働人数、採用費を用意します。派遣会社はスタッフへの給与支払が取引先からの入金より先になることが多く、稼働人数が増えるほど運転資金が必要になる場合があります。給与日、請求締日、入金日、社会保険料、賞与を月次で並べます。
売掛金の滞留、貸倒、前払採用費、未払給与、有給休暇、賞与、退職給付、税金、社会保険料を確認します。経営者保証、担保、金融機関借入、関連会社や経営者との貸借も一覧にし、譲渡時に何を解消するかを検討します。直近の大型受注だけで資金繰りを判断せず、欠員や取引終了時の感応度も試算します。
企業価値は、収益力、純資産、類似取引など複数の観点から検討します。安定した稼働人材、分散した取引先、強い採用経路、適正な労務管理、担当者の定着、整ったデータは強みになり得ます。一方、経営者依存、取引先集中、薄い粗利、許可更新、未払賃金、個人情報管理の懸念は慎重に見られます。登録者一人当たりなど単一の倍率だけでは決まりません。
譲渡対価と経営者の手取額は同じではなく、株式譲渡、事業譲渡などで税務・会計・法務上の扱いが異なります。役員退職金、個人保証、家族株主、不動産、複数事業が関係すると論点が増えます。本記事は一般情報であり、個別の企業価値、税額、会計処理、契約条件を示すものではありません。税理士、公認会計士、弁護士等へ資料を示し、複数案を比較してください。
| 収益 | 取引先別損益、稼働人数、粗利推移 |
|---|---|
| 人材 | 派遣スタッフ、内勤担当者、採用、定着 |
| 事業基盤 | 取引先構成、募集経路、スタッフ対応 |
| 資産・契約 | 許可、契約、システム、事業所 |
| 確認事項 | 労務、個人情報、法令順守、必要投資 |
候補先を価格だけでなく雇用方針で比較する
候補先には、県内外の人材会社、異なる職種に強い同業、地域企業、人材サービスを補完したい事業会社などが考えられます。規模の大きい会社は採用投資やシステムに強みを持つ場合がありますが、富山拠点の意思決定や担当者配置を確認します。近隣企業は地域事情を理解しやすい一方、資金、人員、許可体制を確かめます。
比較表には、譲渡対価、支払方法、派遣スタッフと内勤従業員の雇用、賃金、勤務地、拠点、取引先対応、社名、システム、経営者の引継ぎ、個人保証の解除、資金調達の確度を並べます。高い価格でも、スタッフ対応や採用投資が弱ければ承継後に離職が増える可能性があります。価格以外の条件を同じ書式で比較します。
トップ面談では、M&Aの目的、意思決定者、富山の責任者、採用方針、派遣先への対応、労務管理、システム移行、過去の承継実績を確認します。『相乗効果がある』という言葉だけでなく、どの人材、顧客、機能をどう補完するのかを具体化します。譲渡企業様も、採用難や担当者依存などの課題を率直に示します。
候補先探索は数を増やせばよいわけではありません。業種、地域、稼働人数から会社が推測されることがあります。候補先ごとに接触理由、競合関係、情報管理、検討体制を確認し、段階的に開示します。紹介者がいる場合も、本人の判断だけで社名を伝えず、秘密保持の経路を整えます。
基本合意・精査・最終契約で確認すること
基本合意では、取引手法、対象事業、概算価格、価格調整、独占交渉、精査、許可手続、予定日、秘密保持を整理します。独占交渉期間は譲渡企業様の選択肢を制限するため、候補先の資金力、意思決定、許可と人員の体制を確認してから合意します。法的拘束力を持つ条項と持たない条項を分けます。
デューデリジェンスでは、財務、税務、法務、労務、事業、許可、個人情報、ITを確認します。質問には資料と事実に基づいて回答し、不明な点は確認中と伝えます。取引先訪問やスタッフ面談は、検討を悟られないよう時期、参加者、説明方法を慎重に決め、個人情報を必要以上に見せません。
課題が見つかったときは、隠したり価格だけで解決したりせず、影響、原因、改善方法、契約上の対応を検討します。未払賃金の精算、契約書の更新、許可手続、データ整理、人員配置など、成約前と成約後に行うことを分けます。担当者と期限を一覧にし、給与・請求・契約更新に無理のない日程を組みます。
最終契約では、譲渡対象、価格、決済、表明保証、補償、前提条件、競業、従業員、派遣スタッフ、取引先、許可、個人情報、システム、個人保証、引継ぎを定めます。一般的なひな形をそのまま使わず、会社の実態と精査結果を反映します。契約文言、税務、会計、法令上の扱いは弁護士、税理士、公認会計士等へ必ず確認してください。
従業員・派遣スタッフ・取引先への説明を計画する
内勤従業員への説明では、事業を続ける目的、候補先の概要、成約日、雇用、賃金、勤務地、役割、評価、相談窓口を準備します。決定事項と未決定事項を分け、『何も変わらない』と言い切りません。全体説明と個別面談を組み合わせ、質問へ推測で答えず、確認後の回答日を約束します。
派遣スタッフへの案内は、雇用主、賃金、就業場所、契約期間、勤怠提出、給与日、社会保険、相談窓口など、本人に影響する事項を分かりやすく示します。勤務シフトが異なる人にも同じ情報が届くよう、書面、電話、面談を組み合わせます。派遣先で憶測が先行しない順序を考えます。
取引先には、サービスを継続する目的、新しい責任者、担当体制、契約、請求、緊急連絡を具体的に伝えます。承諾や再契約が必要な相手は、最終契約の条件と整合する時期に訪問します。旧経営者と新責任者が同席し、これまでの関係を尊重しながら今後の体制を説明すると安心につながります。
金融機関、求人媒体、システム会社、保険会社、貸主などへの連絡も契約条件に応じて計画します。成約を理由に口座、給与、請求、システムを一度に変えるとミスが起きやすくなります。通知、承諾、再契約、アカウント移管を一覧化し、スタッフの給与と取引先の業務に影響が大きい項目から進めます。
譲渡後100日で雇用と取引を安定させる
成約直後は、スタッフの就業、勤怠回収、給与計算、請求、苦情対応、緊急連絡を止めないことを優先します。最初の一週間は、日々の欠勤連絡、代替人員、契約変更、勤怠締め、給与・請求予定を確認します。新しい書式やシステムへ一度に切り替えず、譲渡企業様の運用が続いてきた理由を理解してから変更します。
最初の一か月は、取引先別の稼働人数、欠勤、退職、求人応募、残業、粗利、苦情、未処理事項を一覧にします。数字だけでなく、スタッフが困っていること、取引先の懸念、担当者の負担を拾います。旧運営側と新運営側が責任を押し付け合わないよう、決裁者と相談窓口を明確にします。
二か月目以降は、採用、契約、勤怠、給与、請求、教育、会議を共通化できるか検討します。標準化は正確さと効率に役立ちますが、職種や地域の違いを無視すると現場負担が増えます。試行する拠点や業務を決め、影響を測ってから広げ、変更理由と問い合わせ先を説明します。
経営者や主要担当者が引継ぎ期間に残る場合は、担当、勤務日、期間、報酬、意思決定権、外部説明を契約で明確にします。最初の100日で見る指標は利益だけではありません。離職、欠員、給与・請求ミス、苦情、取引継続、採用、担当者の残業を確認し、富山の雇用が安定して続くことを承継の成果として評価します。
富山の人材会社M&Aを進める準備チェックリスト
最初に、希望時期、価格、従業員、派遣スタッフ、取引先、拠点、社名、経営者の関与を一枚にまとめます。次に、過去三期の決算書、直近試算表、取引先別損益、人員一覧、契約一覧、許可台帳、勤怠・給与、募集経路、苦情・事故、システムを集めます。資料がない項目は担当者への聞き取りから始め、作成日と確認者を残します。
資料を集めながら、強みと課題を分けます。安定した稼働人材、分散した取引先、採用力、担当者の定着、適正な労務管理は強みです。取引先集中、経営者依存、薄い粗利、慢性的な残業、古い契約、共有アカウントは課題になり得ます。課題があることより、把握されず改善方針がないことの方が候補先には大きな不安です。
相談先を選ぶときは、秘密保持、富山・北陸の地域理解、人材業への理解、候補先の探し方、費用、契約期間、法務・税務・労務・許可の専門家連携、譲渡後支援を確認します。高い価格や短期間の成約を断定する説明ではなく、資料を見ながら強みと課題を整理し、実行条件を説明する姿勢が重要です。
富山M&A総合センターでは、まだ譲渡を決めていない段階から希望条件と準備資料を整理できます。まずは譲渡企業様向けページをご覧ください。対応分野は対象業種ページ、候補先側の考え方は買い手企業向けページ、個別相談は譲渡企業様の相談フォームで確認できます。会社名を広く出す前に、秘密保持と進め方を相談することが大切です。
富山の人材派遣・人材紹介業M&Aでよくある質問
富山の小規模な人材派遣会社でもM&Aを検討できますか。
規模だけで可否は決まりません。稼働人材、取引先、採用力、粗利、許可、労務管理、担当者体制を総合して検討します。まず資料を整理し、複数の承継方法を比較してください。
会社名を出さずに候補先を探せますか。
初期段階では地域、規模、職種、稼働人数などを匿名化した概要で関心を確認できます。個人情報や取引先名は、秘密保持契約後も必要性に応じて段階的に扱います。
人材派遣や職業紹介の許可はそのまま引き継げますか。
取引手法、法人、事業所、人員体制により必要な申請や届出が異なります。富山労働局等の所管窓口と弁護士・社会保険労務士・行政書士等へ個別に確認してください。
派遣スタッフの個人情報は候補先へ見せてもよいですか。
初期検討は集計・匿名化した情報で進めるのが基本です。詳細情報の取扱いは必要性、利用目的、安全管理、取引手法を踏まえ、弁護士等へ確認してください。
特定の取引先に売上が集中していても相談できますか。
相談できます。集中度、契約更新、稼働人数、粗利、募集難易度、取引終了時の影響を整理し、強みとリスクを事実に基づいて説明します。
人材会社の企業価値は登録者数で決まりますか。
登録者数だけでは決まりません。実際の稼働、定着、収益力、取引先、採用経路、担当者、許可、労務・個人情報上の確認事項を総合して検討します。
経営者は譲渡後も会社に残る必要がありますか。
必須とは限りませんが、従業員、派遣スタッフ、取引先への説明と関係の引継ぎに一定期間の関与が有効な場合があります。期間、役割、権限、報酬を契約で明確にします。
地域の雇用をつなぐ承継を、社名を出す前から相談
まだ譲渡を決めていない段階でも、許可・人材・取引先・労務の整理と候補先探索の考え方を確認できます。
譲渡企業様の相談フォームへ進む